長文カツオドリの雑文

日々の思いつきを垂れ流す

『リズと青い鳥』を見て。

※私は『響け! ユーフォニアム』をまだ見ていませんのでこれから見る人間です。




何から書けばいいんだかほんとわかんないですが、タイトル通り『リズと青い鳥』を劇場で見ましたので感想兼ダイマです。

尊い

その一言に尽きる。

まず俺の語彙力ではこの素晴らしさを表現出来ないから、取り敢えず劇場に行って下さい。

劇場から出て帰り道の間は、もうね、あの世界にいつまでも浸っていたくて耳栓をしてる、
それくらい最高でした。

生まれて初めて女の子になりたいと思ったね。
人生やり直したい。
女の子になって吹奏楽部に入りたい。
んでのぞみとみぞれみたいな二人をずっと眺めていたい。

まぁ戯言はさておき、私に出来ることはblogでのダイマとグッズを買うことくらいなので
グッズを買い込みました。そして買い込みます。

響け!ユーフォニアムも見ないといかんですね。
それを見てからもっぺん見たい。でなきゃ片手落ちだ。

取り敢えず、劇場で見るべき。ほんと、でかい音で楽しんできてほしい。やばい。
何度か演奏するシーンがあるけど、あの空間にいる気がする。ていうかあの空間に存在する空気になってた。マジで。

はーーーーーやべえ。もっかい見たい。



さて、細かい話。ここからはネタバレガンガンですのでご注意下さい。

さて、この映画は "リズと青い鳥" という作中で登場する絵本が軸になりながら展開していくストーリーです。
カンの良い方はすぐにお気づきになるかもしれませんが、キービジュアルの二人のストーリーが絵本になぞらえて進んでいきます。

f:id:tolpel765:20180504193613j:plain
この二人ですね。


向かって左側が活発で明るく、友達も多く後輩に慕われる、希美。
内気で友達もほとんどおらず、自分の意思も表現せず、一見不思議ちゃんな、みぞれ。

映画『リズと青い鳥』は、この二人の物語です。


上でも述べました、絵本 "リズと青い鳥" について触れます。
一人で慎ましく暮らしている少女、リズとそこにある日訪れた青い鳥(作中では青髪の少女)と出会い、幸せな暮らしを送りますが、やがてリズは青い鳥を閉じ込めてしまっていた自分に気付き、青い鳥を青空へと逃がしてしまう、そんな別れまでを描いています。

この、リズと青い鳥が、希美とみぞれに重なるように描かれるわけです。
最初は、

リズ=みぞれ
青い鳥=希美

といったように描かれます。事実、彼女達自身も映画の中ではそのように重ねていたという主旨の台詞があります。

ですが、やがてその関係は逆転していき、希美に依存しているようであったみぞれは、そのある種一方的な関係から脱却していき、成長していくわけです。


ちょっと余談です。飛ばしてもらっても構いません。
その事に気づくシーンの演出は、ちょっとくどいかも、と思いました。
でも、見方を変えれば分かりやすくて良いともいえます。
というのも、百合を描いたアニメや漫画が増えつつある中で、今までよりもライトなファン層も劇場には来てたんじゃないかと思います。そんな中では、こういった分かりやすい演出も有効なのかと。
(2つ隣の席の男性は、一緒に来てた友達に「ガッツリ寝てたわw」なんていってました。そんな人もいるくらいでした)


さて閑話休題
百合の一般受けみたいな話はどうでもよくて、
上でもちょっと触れましたが、この作品が本当に尊いのは、
「みぞれの成長」と「のぞみぞ」です。
この二つの要素が、単なる女の子がイチャイチャするだけのアニメから、この作品をワンランク上の映画へと押し上げています。

そういった百合以外の見方もできるという意味では、
「ちょっと百合に興味あるんだけどなぁ」
「いきなりディープなのはちょっと…」
という方に対する百合入門にも良いのでは無いかと思っております。


この作品は上記の2つの要素が非常にうまく融合しているんです。

一人では自分の意見も言えず、進路という大きな決断さえも出来なかったみぞれが、自らの意思で一人で歩き出せるようになる。
大好きのハグのあと、二人がそれぞれ練習と勉強に向かうシーンは非常に象徴的でしたね。
他にも、オーボエのパートメンバーとの交流や、先生とコミュニケーションを取りながらの練習など、後半になるにつれてそういったシーンが随所に散りばめられていました。

一人では何の意思の発露もなく、流されるままに一人で水槽のフグにエサをやっていたあのみぞれが、です。

はーーーーー尊い。最早親の気持ちです。ほんと最高。良かったねみぞれ……
これがみぞれの成長です。


しっかし!この作品はそれだけじゃあないんです!
良くある悲恋モノのように、二人はそれぞれの道を歩き出す…二人はお互いを思いながらも別々の道……
なんてことはなく!!!!なく!!!!!!(悲恋もそれはそれで大いにアリなんですけど)

絵本の結末とは異なり、二人はそれからも一緒に帰ったりしちゃってるわけですよ。放課後デートですよ。

ここは是非見てほしいんで敢えて詳細省きますが、ハッピーアイスクリームです。ほんと最高。
このシーン、二人の仲の良さ、一つ壁を越えた二人の関係が見えて本当に最高なんですが、みぞれが自発的に自分のやりたいことを主張するシーンでもあるんです。(多分初めて?)

つまり、「のぞみぞれ」と「みぞれの成長」、この二つが素晴らしく見事に表現されたシーンですね。はい。

大好きのハグもほんとやばかった。あんなん見せられたら死ぬって。

ここからは幾つかの皆さんにお伝えしたいポイントを何点か。

■個人的な萌えポイント
・のぞみの仕草
歩き方、スカートの翻り方、歩く姿勢、表情、上靴を履いた足先、手、指、腕組み………

のぞみは、すごく明るくて友達も多い、いわゆる人気者タイプの娘なんですが、実は内に色んな複雑な想いを抱えている。
そして表からは分かりやすく人気者、フルートのエースといったように見えてしまい、それがなかなか言えない。
それをいろーーーーんな細かい仕草で表現されてましたね。最高。ここは是非見てほしい。

・夏紀×優子、久美子×麗奈、葉月×緑輝
あまり深堀して描写はされていませんでしたが、
夏紀達はいわゆる腐れ縁系CPで、主人公の二人は王道っぽいCPでした。(言い訳がましいですが、ユーフォニアム未見なので細かい違いは許してください……)

夏紀たちの登場シーンや、練習スケジュール組みのシーンから、よーくその様子が見てとれます。
主人公たちも、二人で描かれているシーンはあまりありませんが、とても仲良く楽しそうにしてましたね。最高。
葉月たちも描写は少なめでしたが、彼女らの会話が無ければ最後のハッピーアイスクリームはなかったと思うと、超重要ですね。

・音楽
BGMがほんと良かった。是非サントラと、楽譜も発売してほしいですね。
なんかこう、前半と後半での曲の違いとか、フルートとオーボエがまるで語り合ってるみたいですねみたいな感じのことが書きたいけど書けないのが悔しい。
人生やり直したい。


・優しい世界観
いや、こうも悪人のいない映画って久々でした。
孤立しがちなみぞれに対する陰口とかいじめとか出てきたらどうしようとかハラハラしてましたが、
全くそんなこともなく。オーボエパートの後輩ほんまいい娘達やで………
どの娘たちも非常に仲が良く、彼女達がお菓子をつまみながら喋っているだけで幸せでした。


・作画
安定の京アニ。神ですね。
最近の京アニ見てないんでアレですが、女の子たちのスカートの丈や頭身、スタイルが非常にそれっぽくて良かったです。
やたらおっぱい大きかったりパンチラがあったり、それはそれで好きですがこの作品には全く不要な要素かと。


・声優
安定のクオリティでした。どの方も非常に素晴らしい演技だったかと思います。
個人的には、
「みぞれのオーボエが好き」
が最高でしたね。


結論:見ろ。




BD買わなきゃ。